春分の日
今日は春分の日です。
太陽が真東から昇り、真西に沈む。
昼と夜の長さが同じ、一年に二日だけの特別な一日です。
国民の祝日に関する法律では次のように定められています。
春分の日 春分日 自然をたたえ、生物をいつくしむ。
国民の祝日に関する法律 (第二条より抜粋)
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S23/S23HO178.html
簡単に書くと「自然に感謝しましょう」という感じでしょうか。
ところで、春分の日、休日にしてまで祝うことなのでしょうか?
夏至や冬至は祝日ではないのですが・・・
皆さん、ご存知ですか?

春期皇霊祭、神殿祭
皇后さま 宮中祭祀の出席を取りやめ
皇后さまは、帯状ほう疹の症状が続いているため、今月20日に皇居で行われる宮中祭祀(さいし)への出席を、大事をとって取りやめられることになりました。
皇后さまは今月14日、帯状ほう疹と診断され、飲み薬と、塗り薬による治療を受けられてきました。
宮内庁によりますと、症状は17日になっても続いているということで、皇后さまは、3日後の今月20日に皇居で行われる「春季皇霊祭の儀」と「春季神殿祭の儀」への出席を、大事をとって取りやめられることになりました。
皇后さま 宮中祭祀の出席を取りやめ|NHKニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170317/k10010915571000.html
大変心配になるニュースです。ご回復をお祈りいたします。
「宮中祭祀の出席を取りやめ」となっていますが、二つの祭祀が上がっています。
実は春分の日は元々「春期皇霊祭の儀」「春期神殿祭の儀」が行なわれる日だったのです。

1879年~1948年は春分の日ではなく、「春季皇霊祭」と呼ばれていました。
それぞれの意義は次のように説明されています。
春季皇霊祭 春分の日に皇霊殿で行われるご先祖祭
春季神殿祭 春分の日に神殿で行われる神恩感謝の祭典主要祭儀一覧 – 宮内庁
http://www.kunaicho.go.jp/about/gokomu/kyuchu/saishi/saishi01.html
神恩感謝についてはまた後日ご紹介したいと思います。
皇霊祭は歴代の天皇・皇后・皇親の霊をお祭りする儀式です。
重要な儀式が行なわれる日であるからこそ、休日にしてまで祝っていたわけですね。
ところで、なぜ春分の日にご先祖祭なのでしょうか?

お彼岸
先日もご紹介しましたが、春分の日、秋分の日を中心とした七日間を彼岸(ひがん)と呼びます。
彼岸は「あの世」、すなわち死後の世界を意味します。仏教では極楽浄土、幸福な「あの世」は西方にあると言われています。そのため真西に太陽が沈む春分の日、秋分の日は、「あの世」に思いを馳せるには最適であると考えられています。
彼岸にお墓の掃除が勧められますが、「あの世」の先祖に思いを馳せる日にしよう、ということです。
お彼岸だからこそ、皇霊祭も行なわれているわけですね。
第一条 自由と平和を求めてやまない日本国民は、美しい風習を育てつつ、よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるために、ここに国民こぞつて祝い、感謝し、又は記念する日を定め、これを「国民の祝日」と名づける。
国民の祝日に関する法律
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S23/S23HO178.html
改めて第一条を読んでみると、「よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるため」と書いてあります。
残念ながら、祝日は「お休み」という認識しかありませんでした。
これからは、よりよき社会のため祝い、感謝していきます。
お彼岸はあと三日ですが、私も先祖の皆様に思いを馳せる時間を持ってみたいと思います。
(広報担当K)