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憲法改正について考えてみた①【家族】

time 2017/05/04

憲法改正について考えてみた①【家族】

憲法記念日

5月3日は、憲法記念日です。

都内では、憲法改正の機運を高めるための各種イベントが開催されているようです。

先日、憲政記念館にて、「新しい憲法を制定する推進大会~『自立と共生』に向けて~」が開催され、一部、参加してきました。安倍総理が登壇されることもあって、会場は第二会場まで満員で、立ち見の人も大勢いました。

その大会で配布された資料の中に、自民党の「日本国憲法改正草案(平成24年4月27日決定)」、「日本国憲法改正草案Q&A(増補版)」、「ほのぼの一家の憲法改正ってなあに?」が同封されていたので、少し読んでみました。

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今回は、「家族」の条項に焦点を当てて考えてみたいと思います。

自民党改正草案

自民党改正草案の第24条には、次のように書かれています。

1 家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として、尊重される。家族は、互いに助け合わなければならない。

2 婚姻は、両性の合意に基づいて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本んとして、相互の協力により、維持されなければならない。

3 家族、扶養、後見、婚姻及び離婚、財産権、相続並びに親族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。

自由民主党 日本国憲法改正草案
http://constitution.jimin.jp/draft/

1項は、新設された条文だそうです。

この家族に関する規定について、「日本国憲法改正草案Q&A(増補版)」のQ20では、昨今、家族の絆が薄くなっていることから、この24条1項を規定したと書かれています。前段については、世界人権宣言16条3項も参考にしたそうです。

日本の家族制度

戦前|家父長制

日本は、戦前、「家父長制」に基づく家制度でした。

家父長制とは、1988 年の『社会学事典』を引用すると、「家父長権をもつ男子が家族員を統制・支配する家族形態である」と定義されています。

また家父長的家については「家父長制家族では、一般的に長男が家産と家族員に対する統率権は絶対的な権威として表れ、家族員は人格的に恭順・服従する」と定義されているそうです。

『日本の家父長的家制度について-農村における「家」の諸関係を中心に』申蓮花、『地域政策研究』(高崎経済大学地域政策学会)第8巻第4号2006年3月99頁~104頁

この家族制度は、江戸時代から始まり、自分が親から受け継いだ家、家業、不動産、そして何よりも氏(血脈)を守り、次の世代に受け継いでいくことを重要視するところから制度化されていったようです。

相続税の改正に伴い戦前の家制度の家督相続から均等相続へ

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ただ、男尊女卑の風潮が強く、女性の権利が非常に軽視されていたため、女性が長く忍耐する時代だったとも言えます。

こうした家族制度は、旧民法(1898年(明治31年)制定)で規定されていたため、女性運動家が懸命に社会運動を行ったところで、大きな変化は望めなかったかもしれません。

戦後の家族制度

戦後、ようやく、今の日本国憲法第14条第1項「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において差別されない」と制定されました。

旧民法も改正され、戸籍も、父親を中心とした家族単位だったものが、夫婦を基本単位とするものに変更されました。

憲法が、国の「良心」の基準となるとは、こういうことなのかもしれません。憲法は、その下位にある法律全ての大原則となるもので、非常に大事なものです。

 

さて、家族制度が、夫婦単位となったとはいえ、日本はやはり家族を大事にする文化があります。祖父母、夫婦、子ども、すべてが調和して、仲が良い状態を理想をしていると思います。「和をもって貴しとなす」という聖徳太子の教えが今も生きているということでしょうか。

こうした文化ゆえに、日本は先進国の中では、奇跡的に、結婚した両親の下で生まれ、育つという家族制度が守られているようです。

「家族」に関する条項

ただ、日本国憲法の中には、家族を大事にするという条文は見受けられません。第13条の「すべて国民は、個人として尊重される」で十分ということなのか、戦前の男尊女卑制度の反動ということなのでしょうか。

自民党の改正憲法草案には、上記のとおり、家族の助け合いを促す条文ああります。

直接的に「助け合うべき」との条文を入れることが良いかどうかは検討の余地がある気はしますが、家族を尊重する条文をいれたことは評価できると思いました。

新憲法を考える

こうして憲法の1項目について考えてみるだけでも、歴史的背景や現代社会の課題を念頭に置くこと、将来に亘って日本の「良心基準」になるという観点など、総合的に検討しなければならないことがよく分かります。

憲法を考えるには専門性を必要としますが、同時に日本国民として残したい文化、変えたい文化について考えることも大切かもしれません。

冒頭の大会で配布された資料の中には、財団法人世界平和研究所(会長 中曽根康弘)が出している憲法改正試案(2005年1月)も入っていました。

前文には、「自然との共生を図り、地球環境の保全に力を尽くす」という表現がありました。

たしかに私たちだけの「地球」ではなく、私たちの子どもたちに残していく「地球」について、世界市民として考えるべきでしょう。

そうした意味では、日本国憲法を日本のものとだけ考えるのではなく、世界や地球、さらには宇宙まで視野に入れて考えた方が良いのかもしれません。

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今後、憲法記念日だけでなく、継続的に憲法改正の話題を取り上げたいと考えています。

共に未来を考える一助になれたらと思っています。

(広報担当N)

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