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「信教の自由」シンポジウムの報告

time 2012/03/26


 

現在、大学では「カルト対策」と称した特定の宗教(または宗教系サークル)に対した「宗教迫害」が行われています。このような大学による宗教迫害の現状について考える「『信教の自由』シンポジウム」が3月20日、都内の施設で開催されましたので、報告していきたいと思います。

 

今回のシンポジウムは、先日当ブログでも紹介しましたジャーナリスト室生忠氏執筆の「大学による宗教迫害」の出版を記念して開催されたものです。会場には大学関係者や有識者、学生など約80名が集まり、「大学と信教の自由」について考えを深める場となりました。

 

シンポジウムでは、まず室生氏による「大学による宗教迫害の実態」についての講演が行われました。その後、パネリストとして、大学教授と弁護士、被害者であるCARPの学生を迎え、それぞれの立場から、「大学による宗教迫害」に対する考えを述べました。

 

室生氏の講演では、大学で行われている「カルト対策」の実情とその違法性について語られました。大学内で、「カルト」という言葉が恣意的に使われていることや、学生を呼び出し、信仰告白を強要するなど、さまざまな迫害が行われている現状を訴えていました。このような大学による宗教迫害に対して、室生氏は「これは単なる一団体の問題ではない。日本の『信教の自由』にかかわる問題である」指摘していました。

パネリストの大学教授は、大学内で現在行われている「カルト対策」が、全国霊感商法対策弁護士連絡会が国立大学協会に出した要望書の通りに行われている現状を報告するとともに、日本社会の風潮が、「カルト」と呼ばれる団体に対して寛容な姿勢を持つことを許さない傾向にあることを危惧していました。

また、パネリストのある弁護士は、大学内で行われている「カルト対策」に対して、「明らかに違法行為」であると指摘するとともに、日本における「信教の自由」のとらえ方に疑問を投げかけていました。「欧米では、血みどろの闘いの中で勝ち取られた『信教の自由』だが、日本では敗戦によって一方的に与えられただけのもの」と指摘し、「(裁判所も含めて、信教の自由に対して)日本人の“感性”の在り方に疑問を感じる」と憤慨していました。

最後に、CARPに所属する学生が、大学における「カルト対策」の実情を語りました。ある大学では、CARPに所属しているとわかったメンバーはほぼ呼び出され、脱会を強要されたり、中には「このままでは教師になれない」「研究室の配属にかかわる」などと言われたメンバーもいるということを語ってくれました。

その後、室生氏を中心にパネルディスカッションが行われ、「カルト対策を是正するには」「マインドコントロールは存在するのか」などについて、活発な議論がなされました。「カルト対策」の是正に関して、弁護士からは、「法廷での闘いだけでなく、行政を通した闘いの道も考える必要がある」との意見が出ていました。また、「マインドコントロール」についての議論で、大学教授は「現在、日本ぐらいでしか議論されていない内容。世界では、(マインドコントロール理論は)人間の主体性を認めない理論という認識である」と指摘し、「(マインドコントロールが)日本の世論として認定されている現状について、議論していかないといけない」と訴えていました。

 

 

 今回参加して分かったことは、室生氏が指摘するように、「カルト対策」による副産物として、ハラスメントが必然的に起こりうる状況を大学が自ら作り出しているということです。この矛盾を解決するためにも、「カルト」という言葉を形成している「マインドコントロール理論」に対して、研究し、議論していかなければなりません。なぜなら、欧米で認められない理論とされたとしても、日本社会ではこの言葉が定着しつつあるからです。私たちは、「マインドコントロール理論」は人間の自主性や価値、人間関係における信頼を否定する考え方だと思います。

 


参加者感想

今回のシンポジウムを通して、現在、さまざまな大学で行われている「カルト対策」が学術的にも、法律的にも違法であり、看過できない深刻な問題であると改めて痛感しました。

(慶應義塾大学1年・男性)

 

大学教授の「マインドコントロール」に対する見解に触れて、「マインドコントロール理論」はただ日本でもてはやされているに過ぎず、学術的根拠のない、国際的にもその価値を認められていない理論なんだなと改めて思いました。

また、弁護士の「内心の自由を守る権利」についての意見を通じ、大学の平気で信仰の有無をあぶりだし、脱会を強要する「カルト狩り」の現状を見たときに、今の大学はあからさまに信教の自由を踏みにじっているんだなと思いました。

(中央大学3年・男性)

 

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